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大怪獣クロウネイジュ出現せり

リメイク時間軸です。

□崩壊の序曲

BGM:妖精族のこども

黒鳥「へへ~んだ、セトくんのざぁこ♡ よわよわ神様♡ 幼女に弱い♡」

セト「こなちくしょう!」

ホルス「ポーカー全負けしてかわいそう♡ 一文無し♡ でも好き♡ アイテッ」

珠烏「あははは! 毎日が面白くてサイコー!!」

無名異(ふふふ……セトが幼子に弱いので、私も嬉しい)

セト「あーーーーーー俺の尊厳が……俺の神としての格がぁ!」

ネベト「元からないでしょ。セト、あとホルス! そろそろエジプトに帰りますよ。

帰ったらトト様に反省文500枚提出!」

セト「あ、あともう一戦だけ! 次は勝つから!」

ホルス「やだーーーー!! 帰りたくないよぉ遊びたい遊びたい! もっと遊ぶの!」

ネベト「フンッ! エジプト捕縛拳ッ!」

げんこつ×2

セト『ぬわーーっ!』

ホルス「ひんひん……」

ネベト「すみませんね、無名異さん。こいつずっと離れなくて大変だったでしょう?」

無名異「いてて……いや、気にしていない。

それに、セトは……私の無理なお願いを聞いてくれたから……」

セト『何のことだ?』

無名異「またまた……そう照れ隠しをするんだから……」

ホルス「僕にだけこそこそ話で教えてっ! あうっ(セトに殴られる)」

ネベト「それじゃ、またお会いしましょう! 

 次は――ちゃんとエジプトお土産持ってきますからね!」

珠烏「またねセトくん! ホルスくん! ネベトちゃん!」

黒鳥「寂しくなるなぁ。早く帰ってきてダーリン♡ オウェッ(己の気持ち悪さに吐き気)」

珠烏「吐きたいのはこっちだよっ!?」


紫鸞「……全く、まるで砂漠の嵐そのものだったぞい」

ひかり子「私は上人様一筋!(自己暗示完了)」

乱々「上人様=おもしれー女!(自己暗示完了)」

ちい「でも、さみしくなるでちねぇ……」

無名異「きっと、すぐに帰ってくるだろう。

――だって、黒鳥殿がここにいる奇跡を起こしたのは――セトなのだから……」

黒鳥「そうなの? ますます好きになっちゃう。今度お布団のなかでちゅっちゅしよ」

珠烏「ぎゃーーっ!? そういうのやめなさいっ! 私と同じ顔で好き好きアピールしないでーっ!!」


BGM:熱砂の秘密

ホルス「うふふふ、うふふふ♡ おじさんって優しいねぇ♡ いたぁぃ!」

セト『無名異に何吹き込まれたんだこいつめんどくせえ!』

ネベト「そうですね、目に毒です一回死んでいただいたほうが静かに運べますね」

ホルス「だって、だって! 『愛憎牢獄』の中でしか生きられない黒鳥ちゃんを!

無名異ちゃんのお願いを聞いて! 外に出してあげたんでしょ!?

――――そんなの、羨ましくて羨ましくて……

……あ? ムカってなった。むかむかする。やっぱり息の根止めてこなきゃ離せ!!」

ネベト「暴れるなーッ! でも、どうやったんです?」

セト『……???? 何のことだ?』

ネベト「いや、そういうとぼけはいらないのですが」

セト『マジで見に覚えがない。そういえばなんで黒鳥は実体化したんだ?』


ホルス「……え?」

ネベト「……は?」

セト『……おれ、嘘つかない。ほんとほんと』

ネベト「と、とりあえずエジプトに帰ってから、考えましょう!」

ホルス「そうだね……」


ホルス(……でも、なんだろう。何か、風が変だ。胸騒ぎがする。

……えいっ!)


僕は指先をちょっと削り、ばれないように風にのせる。

――――行って来い、僕の欠片。もし、【何か】あるのなら―――

今度はキミが解決する番だ。



□数日後。幻想郷にて

BGM:暗黒星

黒鳥「…………げぼぼぼぼっ!」

珠烏「だ、大丈夫? 背中さするよ! 落ち着いて、深呼吸してっ!」

黒鳥「はぁ、はぁ……お腹が痛い、苦しいよう……辛い……うぐううぅ!!」

乱々「もうすぐ永遠亭の人が来るから! もうちょっとだけ耐えて!」

黒鳥「げぼっ、がほっ、うぅ……!」

紫鸞(流行り病、か? しかし、そのような噂はまだ――いや、今は対症療法あるのみ)

黒鳥「うがっ、ああ゛っ! ああああああ…………」

ちい「塩水に、お砂糖をいれたお湯でち! ゆっくり、ゆっくり飲んで……」

黒鳥(痛い、痛い!痛いよ痛いよ痛いよッ!

どうしてっ! どうして! ハッピーエンドになったのに!

私は幸せになっちゃいけないの!? どうして、どうして、どうしてどうしてどうして……)

ひかり子「く……ちゃんと飲みなさい! 命に関わるぐらい、貴方は吐いているの!

悪い子でも、命は大事にしなさいっ! 乱々ちゃん、身体抑えて!」

黒鳥「ううううううぁぁぁあああああああああ!!!!!」

乱々「ごめん、痛いかも、しれないけど……ごめんね、ごめんね!」

紫鸞(……念仏を唱えたところでどうにもならない。痛みに黒鳥が耐えられていない。

何だ?原因は。苦痛の元は。腸の病?物理的損傷?探せ、探せ……)

無名異「……き、気絶させるのは、どうだろうか……?」

紫鸞「痛みが強すぎる場合、それも不可能かもしれぬ……

いや、数秒でも苦痛から逃れられるのならやる価値は。ゼロではない」

乱々「でも……っどうやって!? 私じゃ無理、殺してしまう!」

無名異「……柔術にも、少しだけ心得がある。言い出した私がやろう。

……すまない、黒鳥殿。いくらでも、私を恨んで欲しい……」


小さな黒い鳥は、原因不明の痛みに耐えられず、喉を掻き腹を抑え、痙攣を繰り返す。

たすけて、たすけてと、涙を流す彼女に、そっと抱きつき首の気道を締めようと――――

それよりも、早く。いや、遅かったのだ。


ぱぁん。と、水気を含む破裂音がした。

周囲に血糊が飛び散った。

あまりに突然の出来事に、――いや、その中から出てきたものに。

諸人は成すすべもなく呑み込まれていった。


□大怪獣クロウネイジュ現る

迷いの竹林の道中に、幻想郷には珍しい客人が居た。

依姫「不運でしたね、姉さん。まさか師匠が留守にしているとは……」

綿月依姫。月のリーダーにして、八百万の神を降ろすことを許された月の最終兵器。

豊姫「もー、イナバ達にも知らせず何処かに行ってしまわれるなんて。

なのでこうして地道な運動をしているのです。たまには……地に足をつけて歩くのも、

悪くないわね」

綿月豊姫。依姫の姉であり、同じく月のリーダー。月の最終兵器・その2。

彼女たちが気まぐれをおこして、幻想郷に居たことは果たして幸運か、不運か。

依姫「……それにしても。竹林にはもう少し獣の息遣いがあったはずです。

少し……【浄すぎる】」

豊姫「あら、それってとても良いことね? 穢れた土地には住みたくないわ、

私達が遠い未来、移住するならね」

依姫「――まあ、幻想郷には。アレが居ますので、月人は永住できないでしょう……」

他愛のない、物騒な世間話。

……その会話を聞き、まさか彼女らに割入ろうとするモノはいない筈だ。

しかし。


依姫「……姉さん。ところで、あれは何でしょうか」

豊姫「アレは☓☓様の敵でしょ? って……」


前方1000メートル。竹林の奥から、こちらへ向かう巨大な影。

まるで竹を【無いもの】のようにして、一直線にこちらを見ているモノ。

【狙っている】。


依姫「四足の妖獣でしょうか。愚かなものですね、すぐに斬り―――あ、あれ?」

腰にこさえた刀を手にしようと、依姫が意識したときにはそれはこつ然と消え

彼女たちは月の都に帰っていた。


依姫「……姉さん?」

依姫は姉の真意を問う。

海と山を繋ぐ、それは八意永琳の量子論を全て理解する、豊姫にしか出来ないこと。

レイセン「おかえりなさいませ! 八意様のご様子は……」

豊姫「――――なんてモノ。私達の0.1%が呑み込まれました。

危機判断が遅れた。いや、違う、失敗した――――ッ! アレはこちらに来る!

今すぐ地上と月の経路を全て閉じなさいっ! レイセンはイナバ達に緊急招集!」

レイセン「え、あ、はいっ!」

明晰な頭脳を持つ豊姫ですら、取り乱している。

地上にそんな敵がいるのか? 想像もつかない。しかし豊姫は判断を間違えることはない。

月の海、その水平線のむこうの夜空に映る地球。

その中の、幻想郷が一瞬で、黒い闇に呑まれて―――消えた。

依姫「……地上人は、あれを正確に表現する言葉を持ち合わせているでしょうか」

豊姫「かの獣は内に地球、いや、宇宙……いいえ、銀河でも表現できない。

何層にも織り重ねられた世界を内包していました。

端的に言えば、地球の何よりも高い密度の情報物体。

それが幻想郷なんて狭い世界で発生したのが幸か不幸か、被害は幻想郷だけにとどまった。

――――地球人はこう呼びます。【ブラックホール】と」

依姫「神々より智慧を授かりましょう、

月が呑み込まれたその日、この宇宙は消滅する」

豊姫(……タイムリミットは……ううん、倒すだけならすぐに終われたわ。

でも、あれは人里の方角から来た。八意様は人里の方角へ向かい……呑まれてしまった。

……認めたくないわ……出来るのかしら、私達が、八意様を殺すのよ?)


彼女たちが、幻想郷に来ていたことは幸運であり、不幸だ。


□一方その頃、エジプトでは

トト「バッカモーン!!! くどくどくどくど……」

セト「はいはいわかってますよーだ」

ホルス「トトせんせぇの説教長すぎるぅ!」

ネベト「すみません、すみません! ほら貴方達も謝りなさいッ!」

トト「がみがみくどどがみがみ……まあ、少しだけ仲直り出来たことは良いことです、

が、それはそれとしてお前ら異邦の土地で全力で殺し合うな―ッ!」

セト「俺は四肢だからホルスが悪い!」

ホルス「僕は99%だし悪くないッ!」

トト「ギャオーッス! はあ、まあ幻想郷にご迷惑かからなくて本当に良かった」

セト(大結界が緩んだことは内緒にしておこう)

ネベト「後日菓子折りによる絨毯爆撃でなんとか我らの信者を獲得する予定です!」

トト「えげつないなぁネベトくん……ところで、君たちの話に出ていた、その、

エジプトの7つの禁忌兵器その1【愛憎牢獄】。ちゃんと回収して来たんだろうね?」

ネベト「……えっ?」

セト「俺は知らんぞ」

ホルス「トンビの子が珠烏くんへ返してあげてたよ!」

トト「…………おまえら」

ネベト「はわわわ忘れてました!でも多分いまは黒鳥ちゃんが持ってますね!」

トト「…………」


エジプトの叡智、トト神は少しだけ眉間に手を当て、「あーやっべーわこれ……」

とさり気なく伝えてみる。しかし、二柱のアホ神には通じなかった。


セト「そういえば結局なぜ愛憎牢獄の中の創造神が実体化出来たんだろうな」

ホルス「そりゃもう愛のちからだよぉ! おじさんのいけず!」

トト「……とっと待って、愛憎牢獄の中の神がもう実体化した?

早すぎるぞ! おいお前らとんでもないことをしでかしたなっ!?

まさか【お前ら二人】が中にはいったり、してないだろうなっ!?!?!?」

セト「……しました……」

ホルス「した……ね、最初は欠片だけど、僕自身もあとで入ったね……」

トト「ほろぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」


エジプトの眼鏡がもっとも似合う神ランキング一位、クールさを失い雄叫びを上げるの図。


ネベト「……あ、あのぅ……もしかして、とんでもないこと、やっちゃいました?」

トト「あわわわわ、あわわわわ……たいへんだぁ……もうおしまいだぁ……」

セト「やべえぞあのトトの野郎がうろたえてやがる」

ホルス「トトせんせぇ~自分だけで盛り上がってないで、教えてよぉ~!」

トト「だまらっしゃぁいっ! おま、おまぇ、おまえたちぃ!

――――世界が、滅びるぞッッッッッ!!!!


セト「……やべー!」

ホルス「想像以上にスケールが大きくてもうどういう反応すればいいかわかんないよ」

ネベト「ふえぇ……ごめんなさいっ、ごめんなさいっ!」

トト「エジプトの地下のアイテムは気軽に神とか世界滅ぼせるから勝手に持ち出すなと言っておるのに!この暴力バカッ!鳥あたまッ!」

ネベト「あぁぁうぅ……私のせいなんですっ! 私がっ! 持ち出しちゃったんですぅ!」

トト「ネベトくんの優しさをみても改心しないのかこのダメ神共がーっ!!

はあ、はあ、落ち着いた。さてトト先生の詳しい解説いってみよぅ!じゃねーボケ!

エジプトの7つの禁忌兵器、その1【愛憎牢獄】はエジプト第一王朝より伝わりし、

曰くアリすぎてもはや憎しみしかねぇゲキヤバアイテムなんだよ! バカっ!

ちなみに製作者はそこのバカ神達を仲裁してくれるあのネイト神」

セト「やべえ……」

ホルス「どのぐらいすごいかというと僕たちが全力だして戦っているところに

【あらぁ元気ねぇ他所でやれぶちころすぞクソ野郎】って言うヤバイ神様だよ!」

ネベト「えっと、その。ネイト神はとてもお優しい方なのですが、

その方のアイテムがどうして世界を滅ぼすのでしょうか?」

トト「いい質問ですねぇ! ネイト神は原初の水、つまり全ての生命の母という側面をもつ。

つまり愛憎牢獄の愛憎とは、母が子に向ける愛であり、巣立つ子に向ける反転感情。

愛憎牢獄とは母体であり胎内。

……というか君たち、エジプトでは【空】と【地】が意図的に分けられてることしってる? 大体雌雄別にすることで成立してるんだけど、

兄妹でつがうのはもう一度一つになれば原初の神に戻れるのではという理想だけど

実際兄と妹では力量差があるので元には戻れない。

ところで君たちは同格かつ最も力のある【天空神】と【砂漠の神】だね!?

男の子同士なら子供はできない、よかったね!

なんか君たち【両性】になってない!? はーっ僕はもーいやっ!

最強の天と地をお腹のなかメドローアしたらどうなると思う?

ビッグバンだ! 銀河が増えるよやったねたえちゃん!


じゃねえわクソセトホルスッ! 

あんな狭い牢獄で宇宙つくったらそりゃ情報過密でブラックホールになりますわね! 

はい終わり! 幻想郷終わった!」


ネベト「ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!

勝手に持ち出して、友達にあげちゃってごめんなさいっ!!!!」

セト「ど、どうすれば解決できるんだよ! ていうかネイトあいつやばすぎるだろ!」

トト「ネイト神曰く……【母性愛をもてあまし、カッとなってやった】だそうだよ」

ホルス「母って怖い! あ、向こうの僕から思念伝達がきた。

幻想郷の映像出せるよ!」

ネベト「ちょっと何残ってたんですか今回はとてもありがたいですが……!

こ、これは……!」

セト「……うそ、だろ……」


ホルスが壁面に映写した幻想郷の映像……それは言われなければ、

まさかあの幻想郷だとは誰も思えぬ光景だった。


一面の、砂世界。雲ひとつなく、太陽しかない青空。

画面中央には、一つの大きな獣の影が鎮座していた。


トト「幻想郷の境界と相性が悪いのはよかった。現実にいてたまるかボケ!

キミたち(愛し子達)を虎視眈々と、求めているぞ。

目の前の餌全部を食らい付くして、ようやく休眠状態か?

しかし――――これを打ち倒すには、エジプトで最も力のある君たち二人にしか出来ない。

行ってくれるね? 拒否権はない。愛憎牢獄の神の名前を誂えて、こう呼ぼう。


【墨色銀河:大怪獣クロウネイジュ】とね」



□番外編 冷静なトト先生の解説

トト「エジプトの神話についておさらいをしよう。

まあ雑に解説すると原初の水=すべての始まり、と認識してくれたまえ。

原初の神と呼ばれているのはヌン神で、

ヌン神から独力で生まれてきたのが創造の神アトゥム。

ヌン神が他に生み出した神で有名なのは太陽神ラー。

アトゥムとラーは同一のものと紐付けられやすいね。

で、アトゥムまたはラーの自慰から生まれたのが大気の神シューと湿気の神テフヌト。

シューとテフヌトの間に生まれたのが大地の神ゲブと天空の女神ヌト

シューは、ゲブとヌトが抱き合っている時に二柱を引き離したために、

【天と地が分かれることになった】

その結果生まれたのがオシリス・イシス・セト・ネフティス。

ようやく馴染み有る顔ぶれが来たね。

わかっていると思うが、オシリスとイシスの間に生まれたのが天空の神ホルス。

セトとネフティスの間に子供はおらず、オシリスとネフティスの間に生まれたのがアヌビスだよ」


ホルス「オシリスはセトに殺されるまでは植物の神で、イシスは豊穣の神。

でもなんで僕は天空の神なんだろ~?」

セト「ちなみに俺は戦争の神で、ネフティスは葬送の神な」


トト「イシスとオシリスの息子のホルスと、ラーの息子のホルスがごっちゃになったぽいね。全部僕? うんうん、そうだね(適当)

神話にもあるように、【天と地は分かたれるべし】という側面は読み取れると思う。

そりゃ天と地がくっついてたらどうなるかわかんないもんな。

ところでアトゥムは自慰で子供を二柱つくり、その子供は男と女だったけれど

アトゥム自身は両性具有神だと言われているね。ヌン神もおそらくそうだろう。

しかし、シューとテフヌトからはそれぞれが別の神として産まれたことで、

様々な権能に特化した神々が産まれていく。

ホルスの言葉を借りるとすれば【無限の多様性】が産まれたわけだ。

これは植物のクローンは同じようなものしか生えないことで説明できるね?」


ホルス「わーい! ハッピーエンドだ!」


トト「ヌン、ラー、アトゥム……これらの神は産まれたときから完成している神。

そう呼ぶこともできるだろう。これ以下は雌雄に分かたれた不完全な神が産まれた。

そう言うことだってできる」


セト「だがここに例外が存在する!」


トト「こいつ両性具有説あるもんな……つまり、セトVSホルスwith神々は、

完全な神と多様性の神々の戦いとも言えるかもしれない。

人間に最終的に受け入れられるのは、やっぱり人間と同じ多様性の神々だった。

あるいは、人間が完全な神と訣別し、人の時代を歩む儀式だ」


セト「おれのかっこいいシーン全部カットされた!」

ホルス「かっこよくないよアイテッ」


トト「さて……話をネイト神のほうに移してみよう。

彼女はかなり古い神で、エジプト第一王朝時代から信仰されていたことが確認できる。

ホルスが前に説明した王朝の祀神の話を覚えているかな?

あれは大雑把だから無視していいよ。実際には、日本の神々と似たように各地で信仰される神は違った。

エジプトとひとくくりにしても、結局は複数の集団の寄り合いだからね。

問題は、エジプト神話には珍しい処女神……対となる神が存在しないことだ。

まあ他の宗教で処女神は珍しくないのだが……そして、女神だが戦争の神でもある」


セト「俺のパクリだ」

ネベト「私の親戚かもしれない」

ホルス「複雑な家系図だぁ」


トト「もともとはサイスという土地の女神らしいのだが、ローマ時代になるとネイトは創造の神なのでは?

という碑文が登場する。この碑文を元にネイト≒水の神≒原初の水の神では?

そのような憶測も有る。

真相はしらん。だっていつの間にかネイトくん居るし。ラー君に助言してるし。

ヤバない? 僕は考えるのをやめたぁい! 出生がわからないのがこわいよぉ!

別ルーツから【原初の神】として存在していた可能性を否定できなぁい!!

うわぁぁぁんたすけてぇぇ!!!」


ホルス「うわぁぁぁぁん!おじさんたすけてぇぇぇぇ!」

セト「と、トトが幼児退行した……2倍うるせえ!」


□トト先生の冷静な解説、おしまい


□旅立ちの日

???「おきなさい……おきなさい……わが娘よ……」

のなめ「むにゃすぴぃ……」

???「あの……起きてほしいのだが……?」

のなめ「むにゃぁ……」

???「寝顔が可愛いし眺めていたいのだけれども、その!

今日はお誕生日のケーキもあって! サプライズのドッキリも用意しているのだが!」

のなめ「おはゆぉ……むめいママ」

無名異「最初から起きていたよね!? はあもう……誰に似て育ったのだろうか……」

のなめ「てへー! で、ドッキリは?」

無名異「はあもう……まずは朝ごはんを食べてから、だ」

のなめ「ブロッコリにケチャップどばばってつけるの」

無名異「マヨネーズではなくて? はぁ……」


今日はわたしの誕生日。ママが誕生日に用意してくれるケーキは、

隣の家の乱々ねーちゃんが作ってくれるいちごたっぷりで鼻血がでるほどおいしい。

わくわくしながら階段の手摺を滑り台にして降りると、

やっぱりママに怒られる。けれどいつも優しく怒ってくれる、ママが好き。


そんなママが……まさか。




無名異「実は私は本当のママではない。きみのパパはあの悪名高きセト神で、

本当のママは奴に誘拐されてしまったのだ」




のなめ「いやそれは知ってる。ママ若すぎるもん」

無名異「アレッ!? お、おかしいな、真実を知ったのなめは

【こんな家出ていってやるー! パパに会いに三千里!】

そしてまだ見ぬ強敵を夢見て大冒険が始まる……はずだったのだが……」

のなめ「ママは私に旅をしてほしいんだよね? だって今日は10歳の誕生日だもん。

こっそり色々準備してたのも知ってる。パパがヤバイやつなのも知ってる。

……だから、今日という一日は、私のママと一緒にいたい、です」

ママがぎゅーって優しく抱きしめてくれた。

ずっとこのままで居たいけれど、私は昔から旅に憧れていたから、仕方がない。

のなめ「……旅についてきてくれたらとっても嬉しいのに……」

ふとこぼれ出たわがまま。そんなのが叶わないのはわかってる。

ママはお仕事があるから、きっと私と一緒に旅に出ることなんて――――

無名異「いいよ」

□無名異が仲間になった!


――――しんみりしたお家に脳天気なファンファーレが流れる。

私の冒険はここから始まった。


□裏ホロウメイキュウ/ホローワールド!


ゲーム仕様:仲間を集めるRPG

幻想郷の住民は、ホロウメイキュウに取り込まれた事を知らずに今日ものんきに暮らしている。

ホロウメイキュウ内で異変を察知しているのは妖土真宗のみなさんと、

妖土真宗のみなさんに蝶よ花よと育てられた一人娘:のなめ。

そして―――――


??「フハハハハ! ホロウメイキュウの創造神を取り返したくば、

この最強の俺を倒すんだな――――!」


広大な世界に高笑いが響く。貴方はこの世界の果てにある、真相にたどり着けるか?

【近日公開予定が全くない】


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