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【後日談】 しばりしばられ 11

「それで…なんか良い感じに終わった感じだけど、私たちまだ縛られたままだよね?」


光姫さんが申し訳なさそうに口を開きました。


「ぁ……」


私は改めて現在の状況を俯瞰的に分析してみました。


ギチギチ…ギチチ…


「思ったよりもキツく縛られていますね…」


自分の身体を確認するために少し動いただけで麻縄の擦れる音が室内に響きました。


私は後手に縛られていました。背中で組まされた両腕は麻縄によってギッチリと束ねられていました。そして両腕の動きを完全に封じるように胸の上下に縄を這わされ、閂まで施されていました。極めつけには私の…胸……を絞り出すように胸を縦に割る縄をかけられていました。息をするたびに縄が締まり、ぷるんと胸が弾みます…。とても恥ずかしいです…。


「ローター…は……良かった、起動してないみたいですね。」


腰に巻かれた腰縄から股間を沿うように縄がかけられていました。そして秘部に当たるように卵型のローターが挟められていました。スイッチがないところを見ると遠隔タイプのローターのようです。幸いにもローターはまだ振動していませんでした。


「ん…!解けて…!ん……っ!」


光姫さんは必死に縄抜けを試みていました。しかし、一向に縄が解ける気配はありません。


「皆さんも同じ縛りを施されているみたいですね…」


沙希さん、友梨さん、光姫さん、そして優奏も私と同じ縛りを施されていました。


「えへへ、学校の制服で縛られるのは背徳感あるよね〜」


「わかるわかる!制服の上から縄が食い込んで…妄想もたくさん捗っちゃうよ〜」


こんな状況だというのに沙希さんと友梨さんは縛られていることを愉しんでいるようでした。


「緊縛&監禁されてるのに、コイツら変態ときたら……、オシオキしないと…!」


呆れた光姫さんは談笑する沙希さんと友梨さんの背後に移動し、後ろ手で器用にお二人の股縄を引っ張り上げました。


「んぁ!?」


「み、光姫ちゃん!?」


股縄を引っ張られたお二人はそのままベットに倒れこみ、身体をピクピクと痙攣させていました。


「次またふざけたらもっと強く引っ張るからね」


「は、はひぃ……」


「ごめんなさいです…」


光姫さんのドSっぷりに思わず赤面してしまいました。自覚はないのでしょうけど責める才能はあると思います…。


「わ、私も制服姿で縛られるの新鮮で好きだな〜〜」


優奏が光姫さんに近寄りながら呟きました。


「皆さんと違って、忍び装束で捕まることが多かったから制服で縛られるのは不思議な気持ちになるなぁ〜」


「優奏…ちゃん…?」


光姫さんは優奏の正面に移動すると屈むようにして優奏の顔を覗き込みました。


「いや〜オシオキされちゃいます〜〜」


「大丈夫…!?」


光姫さんの口から出たのは優奏を責める言葉ではなく、優奏を心配する言葉でした。


「ふぇ?」


「縛られて気が動転しちゃったんだよね…。まだ幼い優奏ちゃんにまでこんなキツい縛りをするなんて……、縄原…絶対に許さない…!」


「えっと……」


「どうしたの?あ、股縄が苦しいんだね。待ってて緩められるかやってみるよ。」


そういうと光姫さんは優奏の背後に回りました。


「後手だから変なところ触るかもしれないけど…変なとこ触っちゃったら声で教えてね」


「は、はい…!」


あれよあれよと光姫さんが優奏の股縄を緩めてあげる話に纏まりました。


「えいっ!」


「あひぃ!?」


突如として優奏はベッドに倒れ込みました。沙希さんや友梨さんと同じように身体をピクピク震わせていました。


「あ、ごめん!股縄食い込んじゃった!?」


「は、はいぃ……」


「痛かったよね、本当にごめん…」


「(むしろご褒美というか…)」


「ん?何か言った?」


「な、なにも言ってません!」


やはり優奏といえども股縄をされては満足に縄抜けできないようです。お姉ちゃん、少しだけ安心しました。

とはいえ、縄が解けない事実に変わりありません。


「光姫さん、いったん落ち着きましょう。」


「でも…ずっと縛られてるの嫌だよ…」


「縄のアマチュアがいくら足掻いても時間の無駄だと思うのです。」


「じゃあどうするの?」


「縄のプロフェッショナルに聞くしかないのです。沙希さん、友梨さん…この縛りどう見ますか?」


ベッドの上で縄の締め付けを堪能しているプロ2人に話を振りました。


「ん…えっとねぇ……、シンプルな後手縛りだから簡単に解けるかなって思ってたんだけど…」


沙希さんのアイコンタクトに呼応するように友梨さんが続けました。


「縄の端々でキツく締められてて、縄の綻びを見つけることすらできなさそう…。」


「そんな……」


「寝てる間に無抵抗で縛られたよね?いつもは縄原の縛りでも抵抗すれば些かの綻びは生まれるんだけど、こんなにもギッチリ縛られたらどうすることも…」


沙希さんは自身の後ろ手の拘束を見ながら呟きました。自分の身体の後ろは見られなくても他人の身体の後ろは見ることができます。沙希さんも友梨さんも、光姫さんも、優奏もそして私も……、身体の後ろでは丁寧に縄が留められており、背中に縄のアートが飾られているようでした。


「沙希さんと友梨さんが言うなら、縄抜けは相当厳しいのでしょう…。」


予想はしていましたが、自力での縄抜けは厳しいようです。


「そうだ、フロントに電話かけてみようよ!後ろ手でも電話くらいは使えるし…!」


「さすが光姫ちゃん!上手くいけば縄原の悪事を告発できるかも!」


友梨さんはぴょんぴょん跳ねて喜びを表現しています。

私は早速備え付けの電話の受話器を取り、スピーカーボタンを押しました。


「えっと…番号は…“78”ですね…」


後ろ向きで番号を確認しながらボタンを押しました。


プルルル…


ガチャァ…


「こちら、フロントです。いかがされましたか?」


優しい男性の方が出てくれました。幸いなことに電話線を切られてはいないようです。


「助けてください!なわ…悪い人に縛られて…助けに来て欲しいです!」


「承知いたしました。」


男性の発言で気持ちが楽になりました。この縛りからも解放されます。


「それでは、ローターを起動いたします。」


ガチャァ…


「「え……」」


ブィィィィ…


一瞬の静寂の後、ローターの振動音が部屋に響き渡りました。


「んぁ!?」


秘部を的確に刺激する振動に私は体勢を保つことができませんでした。その場に膝をつき、甘い声を漏らしてしまいました。


「うそ、まって…止まって…!」


さすがの沙希さんも突然の起動に驚きを隠せていません。


ブィィィィ


ブィィィィ


ブィィィィ


「み、皆さん…大丈夫ですか…!」


なんとか落ち着きを取り戻し、皆さんに問いかけます。


「大丈夫、かな。そこまで強くないし…」


「ローターにはなれてるからね、私たちって。」


「全員が友梨と沙希みたいじゃないんだよ!」


「(はふぅ…もっと強くても良いかも……)」


「ん?優奏、何か言いました?」


「なんでもないよ!!!」


優奏はたまに聞こえない声でボソッと呟くのです。おそらく忍術に関することを考えているのでしょう。我が妹ながら尊敬せざるを得ません。

優奏が優れたくノ一なのを再確認できて嬉しいのですが、今はこの状況を打開する考えをまとめねばなりません。


「つまるところ…このホテル自体が縄原さんと繋がっていると考えて良さそうですね。」


「うん、間違い無いだろうね…。」


沙希さんが同意してくれました。つまり私たちはこの部屋を脱出したとしても外に出るまでの道中で捕まってしまう…と。


「あ!それならさ、その電話で警察に電話をかけてみたら?」


「っ!盲点でした!ではさっそく…」


沙希さんの提案通りに、後手で“110”のボタンを押しました。受話器を耳に当てる必要がないようにスピーカーのボタンも忘れずに押しました。


プルルル


プルルル


ガチャァ


「助けてください!ホテルに縛られて監禁されているんです!」


電話がつながった瞬間に要件を伝えました。すると電話の向こうでクスッと笑った後に優しい女性の声が聞こえてきました。


「すっかりお目覚めみたいね〜」


「「っ!?」」


電話の主は縄原さんでした。

どうして…番号は間違ってなかったはずなのに……。


「縛られた女の子を監禁しているのに備え付けの電話をそのままにしておくわけないじゃない。もちろん、工作済みよ〜」


やはり、この人は用意周到です。


「やっぱり縄原は良い人じゃないよ!この変態!緊縛市長!さっさと縄を解いてよ!」


優奏が受話器に口を近づけて啖呵を切りました。その言葉は何処か私を説得するようにも感じられました。


「妹ちゃんは“立場”ってのを理解した方が良いわよ。」


ブィィィィ!!!


「あひぃ!?」


優奏は仰反るようにベッドに倒れました。腰を痙攣させ、太腿を擦り合わせるように悶えています。


「優奏ちゃん、待ってて…!ローターさえ取れば…」


大きく振動するローターを股縄から外すために光姫さんが動きました。


「えい…!」


「んひぃ…!光姫さん、それだと股縄が締まって…」


「こうかな?」


「ぁ…だめ……あたって……!!!」


「ご…ごめん…!」


「あはは、やっぱり貴女たちって最高ね」


電話の向こうで縄原さんが笑っていました。監視カメラの映像とかでこの部屋の様子を見ているのでしょう。


「縄原さん……私たちを縛って…目的はなんですか…」


私は恐る恐る尋ねました。返答次第では縄原さんを許せなくなってしまいそうでした。私たちを助けてくれたのに、もしかして奴隷として売られちゃうのでは…。


「心配症ね。安心しなさい、お姉ちゃんの思ってるようなことはしないわよ。」


宿敵のその言葉に安心してしまいました。


「貴女たちが縄に悶える姿を見たかっただけよ。疲れて寝た時に縄は解いてあげるわよ。」


「ぇ…ありがとうございます……。」


「和奏!騙されちゃダメだよ!もとはと言えば縄原が私たちにクスリを盛って縛ったのが悪いんだから!」


「あらあら、敵からのもてなしをなんの疑いもなく受けちゃダメよ〜。今回は私だったから良かったものの、場合によっては起きた時には丸裸で海外にいることだって考えられるんだから。」


「うぐ……それは確かに…」


光姫さんも返す言葉がありませんでした。


「あの〜…」


「私たちからも一言言わせてもらって良いですか?」


沙希さんと友梨さんが話に入ってきました。


「?」


一同が何を言うのかと思っていると、二人は同時に口を開きました。


「「縄原のばーか!緊縛しちょー!」」


ブィィィィ!!!

ブィィィィ!!!


「ん…!つよ……!」


「でも…気持ちいいところに当たって…!」


沙希さんと友梨さんは優奏と同じようにベットの上で悶えていました。


「ったく…馬鹿なのかな……」


それを見た光姫さんは呆れかえっていました。どうやらわざと縄原を怒らせてローターの振動を上げてもらったみたいです。


「寝たら縄を解いてくれるのは嬉しいのですが、こんなにギチギチに縛られていたら寝ることなんてできませんよ。」


私は本題を縄原さんに告げました。


「そうだよ!あの変態2人ならともかく私や和奏、優奏ちゃんは縛られて寝ることなんてできないよ!」


「あら、それなら疲れるほど悶えたら自然と寝れるのかしら?」


「それって…まさか……」


「うそ…やめて……」


私たちは縄原の言葉の真意を汲み取り、恐怖しました。


「だーめ。」


ブィィィィ!!!

ブィィィィ!!!


縄原の言葉とともにローターが凄い勢いで振動を始めました。


「っんんん!!!」


「らめぇ!!!」


私と光姫さんも、皆さんと同様にベッドの上で悶え始めました。


「たくさん悶えるのよ。疲れて寝るまでね。」


ガチャァ…


そうして電話は切れました。


ブィィィィ

ブィィィィ

ブィィィィ

ブィィィィ

ブィィィィ


秘部を的確に刺激するローターを止める術は私たちにはありません。太腿を擦り合わせたり、身体を捻ったりして快楽を誤魔化すことしかできません。


そして身体が快楽を認めはじめると感覚全てが敏感になっていくのです。

身体を締め付ける縄が愛おしく感じてしまうのです。

もっとここに当てて欲しい…。もっとキツく食い込んでほしい…。


普段ならこんなことは考えません。いつもと違って解放されるという安心感から私は緊縛の快楽を全身で受け止めていたのです。責められるのは嫌いなはずなのに身体は正直に縄を求めていました。


「ヤバ…だめぇ…」


ベッドの上で悶えていたのは皆さんを守る“くノ一”古町和奏ではなく、ひとりの“オンナ”でした。


そうして私たちは縄とローターの快楽に悶え、気づいたら朝になっていました。

いつ縄を解かれたのか、ローターを止められたのか覚えている人はいませんでした。


ただ、私の手首についた縄の跡だけがあの時の快楽を証明してくれました。


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