「もー、どうしちゃったのさ?」
後手に組んで縛りを待っていた沙希だったが困惑する縄原に痺れを切らし、落ちている麻縄の束を拾い上げた。
そしてもう一度両手を後ろ手に組んで縄原に背を向けた。
「ほら、縛ってよ」
「え、えぇ…」
沙希は後手に持った麻縄の束を縄原に手渡す。
縄原は困惑しながらも麻縄を受け取り、束を解いた。
「和奏ちゃんみたいにギチギチに縛ってね」
「えぇ、言われなくてもしっかりと拘束するわ」
縄原は沙希の手首に縄を巻き付けていく。
「“拘束”じゃなくて“緊縛”だよ」
沙希は振り返りながら縄原に告げる。
「そんな言葉どうでもいいわよ。ほら、あなたの身体はすでにギチギチよ」
「え……?」
沙希は自分の身体を確認する。少しの間だけ会話をしていたはずだったのに、すでに縛りは完成されていた。
和奏と同じ縛りだった。胸にはV字になるように縄を這わされ、胸の形が分かるように絞り出されていた。
「この拘束は良いわね。手錠がなくてもギチギチに拘束できるわ」
縄原は胸縄を気に入っているようだった。
「あ、“ギチギチ”って言ってるね」
「…ものの表現よ。さぁ次は“股縄”?だったかしら?」
「うん、お願い!」
沙希は腰を突き出すようにして股縄を要求した。
「っ……」
縄原は仕方なく沙希の腰に縄を巻いていく。
「さぁさぁ、ギュッと引っ張って」
沙希は腰を振りながら縄尻を誘導する。
「こんなもの…拘束に意味があるっていうの?」
縄原は半信半疑で沙希の股間に縄を通して引っ張る。
「ぁん…」
流石の沙希も股縄の気持ちよさに思わず声を漏らしてしまった。
「こんなのが気持ち良いなんて、変態さんなのねぇ。」
縄原が挑発するように言う。
「あれれ、縄原なんか楽しそうだよ」
「っ…気のせいよ」
縄原は沙希の股縄をピンッと弾いた。
「んくぅ…」
沙希は太ももを擦り合わせるようにして刺激という名の快感に抵抗していた。
「な、縄原さん…!」
和奏は沙希のもとに駆け寄り、縄原と対峙した。
「見てください…。私たちはこうして縛られて手も足もでません。」
「そうねぇ」
「縛られた私たちを前に貴女は何をしますか?」
「尋問。それだけ。情報を吐くまで尋問を続けるわ。どんなに喚こうが、ね。」
「縄原さん…」
ここまでしても元の縄原には戻ってくれないのだろうか。
沙希と和奏は絶望していた。
もう、この夢は覚めないのかもしれない。
「まぁでも…」
縄原は続ける。
「ローターに悶える貴女たちの可愛らしい声を聞くのも良いわねぇ」
沙希と和奏は揃って顔を見合わせ、縄原の表情に視線を移す。
「縄原さん…!?」
「元に戻ってる…?」
「うふふ、自ら縛られることでこの悪夢から抜け出そうとするなんてさすが貴女たちね」
縄原はいつもの調子で腕を組みながら淡々と話していた。
「っ!やっぱり…この世界に私たちを連れてきたのは貴女だったんですね…」
「まぁちょっとした催眠みたいなものね。でも貴女たちが縛りを乞うシーンは最高だったわよ」
「貴女って人は……///」
沙希と和奏は先ほどまでのことを思い出して赤面していた。
「見事にゲームクリアってことで現実の世界に戻してあげるわね」
「え?そんな簡単にできるの?」
「えぇ、簡単よ」
そういうと縄原は指を鳴らした。
するとあたりが一様に光だし沙希と和奏の視界を奪った。
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「ん……」
「あ!お姉ちゃんと沙希さんが起きました!」
懐かしい優奏の声で和奏は目を覚ました。
「もー沙希も和奏もこんなときに寝ていられるね」
「あはは、慣れちゃって緊張感なくなってきてるよね〜」
光姫と友梨も目覚めた和奏に視線を向けていた。
そして和奏の隣では同じように沙希も目を覚ましていた。
「え…」
「うそ…」
沙希と和奏の瞳に映ったのは麻縄でギチギチに縛られている光姫たちの姿だった。
「皆さん…どうして……」
「まだ縛られてるの…元の世界に戻ってきたはず……」
和奏と沙希は動揺を隠しきれていない。
「なにバカなこと言ってんの?」
光姫は首を傾げながら続ける。
「下校中に縄原に見つかって捕まったんだよ?忘れたの?」
「もー、縛られすぎちゃって今回の経緯とか忘れちゃったの?」
友梨も微笑みながら沙希たちに尋ねた。
「えっと…その……下校中は縛られていたりとかはないですよね?」
そんな和奏の質問に光姫は食い気味に答える。
「そんなわけあるわけないじゃん!沙希とか光姫みたいなヘンタイならともかく…。日常的に縛られるなんて考えたくもないよ…」
「いつもの光姫さんです…」
「あはは、戻ってこれたみたいだね」
そんな光姫の言葉に和奏と沙希は安堵する。
「えー、でも光姫ちゃんさ〜」
そんな様子を見ながら友梨は光姫に語りかける。
「な、なによ…」
「毎晩、亀甲縛りの練習してるの知ってるよ〜」
「っ…//は!?どうしてそれ知ってんの?監視カメラで盗撮?犯罪だよ!プライバシーの侵害だ!」
慌てふためく光姫。
「あ…ぇ…ごめん……。冗談のつもりだったんだけど…。本当だったの…?」
「っっっ……/////」
光姫の顔がみるみる赤くなっていく。縛られていて顔を隠すことすらできない光姫はその場にしゃがみ込んでしまった。
「ぁぅ…!」
しゃがんだ拍子に股縄が食い込みその場に倒れてしまう。
「あはは、光姫ってば自縛で自爆しちゃったわけだ。」
「…沙希さん、それは少しつまらないですよ…」
「今日のお姉ちゃんは辛口だね」
いつものような会話。
いつものような世界。
それら全てが沙希と和奏にとっては嬉しかった。
「あらぁ?縛られている身分で随分と楽しそうじゃない」
「な、縄原さん!?」
公務終わりの縄原が牢屋までやってきた。
「縛られることを受け入れてくれるのなら私としては嬉しいのだけれどね」
「そんなわけないよ!早く解いてよ!ヘンタイキンバク市長!」
縄原に対して反抗的な態度を取るのは優奏だった。
「あら?随分と勘違いな態度をとるのねぇ」
〈カチッ〉
縄原はスーツのポケットからスイッチを取り出し、起動させる。
ヴィィィ
「んぁ!?ろ、ローター…!?」
優奏の股間からローターの振動音が聞こえる。
「太腿にスイッチを固定して股縄でローターを挟んであげているのよ。妹ちゃんはもしかしてわざと挑発したのかしら?」
「っ…//そんなわけないよ!縄原がムカついただけだから…!」
そんなローターに苦しむ優奏の姿を見て光姫は放っては置けなかった。
「優奏ちゃんのローターを止めてあげてよ!優奏ちゃんはまだ小さいのに私たちを守ってくれて…そんな可愛い後輩を虐めるのは私が許さない…!このヘンタイ!」
〈カチッ〉
ヴィィィ
「んぁ…やめ…ローター……当たってる…」
「貴女…それ…天然でやってるの…?」
ローターによって無力化された光姫を見つめながら縄原は呆れながら呟いていた。
「やーい、縄原のばーか!」
「はいはい。」
〈カチッ〉
ヴィィィ
「ん……//」
友梨も同様にローターを起動させられていた。
「残すは貴女たち2人ね。」
縄原は沙希と和奏と対峙する。
「縄原…」
沙希は確認するように続ける。
「私たちをどうするつもり?」
「どうするもなにも、いつものようにするだけよ」
「“いつものように”って…」
沙希はすぐさま聞き返す。
「それはもちろん“調教”に決まっているでしょう?ローターは序の口で股縄綱渡りや連縛で股縄を連結させるのも良いわねぇ」
縄原は麻縄の束を愛でながら言った。
「縄で縛るのは好きですか?手錠とかの方が確実に拘束できるとか……」
それに対し、再度確認するように和奏が尋ねた。
「おかしなことを聞くのね。“全少女緊縛計画”って言っているじゃない。縄で縛り上げて辱めるのが最高の娯楽よ。まぁたまにはアームバインダーとかで縛るのも悪くはないわね。もしかして今日は縄で縛られたくない気分なのかしら?」
「い、いえ…、私は縄原さんに縛られるなら何でも……ってそうじゃなくて…。私たちを調教するのは楽しいのですか?」
「当たり前よ。縄に悶えて可愛い声を漏らす貴女たちを見るのが最高の幸せよ」
縄原は沙希と和奏の股縄の縄を弾きながら呟いた。
「ぁん…」
「ん…」
縄原は続ける。
「うふふ、今日の貴女たちはより一層調教しがいがありそうねぇ。新しく買ったローターも試してみようかしら」
縄原は幸せそうに微笑みながら呟いた。
「元通りみたいだね」
「はいです。安心しました。今日くらいは大人しく調教されるのも悪くないかもです。」
「あはは、和奏ちゃんの口からそんな言葉を聞けるなんて思わなかったよ。」
「うぅ…今日だけなのです……。あの世界の縄原さんはとても怖くて、それに比べたら本物の縄原さんに調教されることなんて造作もないことなのです。」
「確かに。それじゃ、アレやっておきますか」
「はいなのです!」
沙希と和奏は改めて縄原に向き合った。
「縄原!」
「縄原さん!」
2人は続ける。
『ヘンタイキンバク市長!』
〈カチッ〉
ヴィィィ
〈カチッ〉
ヴィィィ
『ん……///』