◇あらすじ◇
むかしむかし、とある妖精が手にした『希望の鍵』
どんな場所にもつながる穴を作れるその鍵によって、
この世界は穴ぼこだらけ、異世界がどんどんくっついてしまい
なんやかんやあって文明が滅びました。
それはそれとして主人公のコノハは記憶喪失のまま海に漂流していたところを
カワウソのアラヤが一本釣りしたよ。
アラヤが住んでいる島にはまおーがダンジョンを経営していて、
島民はダンジョンから取れる物資のやりとりで生活しているよ。
コノハは他にやることもないしダンジョンに挑むことにしたよ。
アラヤは心配なのでついていくことにしたよ。
二人のそばには新しい金づるをみつけてほくほくなきのこ妖精のマーシェがいるよ。
◇第一階層 あつまれ! きのこの森◇
コノハ「なんだこの看板は。フロアボス募集中」
マーシェ「そういえば私、中ボスバイト応募してたある」
アラヤ「そんなバイトしなくても儲かってるだろ」
マーシェ「うん、道具屋めっちゃもうかるある~」
コノハ「仲間なんだからサービスしてくれてもいいのに……」
マーシェ「それはそれ、これはこれ」
コノハ「中ボスとして撃破したらレアドロップとか、ないかな?」
アラヤ「溜め込んでたお金の何割かは強奪してもいいことになってるね。
ダンジョンの中は弱肉強食だから」
マーシェ「う、うおおおー!? やるかー!? うおおおー!?」
コノハ「冗談だよ。弱い者いじめは武士の風上にも置けないからね」
アラヤ「だなー、戦う前から分かってるもんなー」
マーシェ「な、なんだとぉー!? やるかこのやろぉーっ!?」
◇
中ボス マーシェルローズ(火属性魔法が弱点!)
勝利すると道具屋全品50%オフ・仲間として正式加入
◇
マーシェ「ぐえーっ!」
コノハ「わーい、これでいつでもお手頃価格」
アラヤ「がめつい商売しているからバチがあたるんだ」
マーシェ「うー、これじゃ道具屋赤字あるよ!
こうなったら私も冒険者としてとれじゃーはんとするしかないある!」
コノハ「一緒に行く? いままでも一緒に居たけど」
マーシェ「断ってもついてくある。いままでもそうだったけど」
アラヤ「素直じゃないねえまったく、死んでも私は責任取れないよ」
コノハ(とかいってついてきてくれるの優しいよね)
マーシェ(いちばん素直じゃないあるね)
◇
シネンシス「よーくきーたーなー! 私こそがこの森の支配者!
臨時アルバイトの第一階層ボス、シネンシス様だ!」
コノハ「アルバイトなんだ」
アラヤ「お給金はどのぐらいで?」
シネンシス「ようじょ!」
マーシェ「やべーやつあるね」
シネンシス「……を要求したらつっぱねられたので幼女の風呂の残り湯をもらうことにしている!」
コノハ「もっとやばくなったね」
シネンシス「私は幼女のお肉が大好きなんだよなー
でも幼女のお肉ってこの島じゃ売ってないんだよなー」
アラヤ「どこにも売ってねえよ!」
コノハ「そうか……じゃあうちの幼女を置いていくから戦いはなしで」
マーシェ「ちょっとぉー!? いやあるよ、こいつ、生き物に寄生する冬虫夏草ある!
あの幼女のほうはただの死体あるねー!」
アラヤ「なんだって?」
シネンシス「あー……言っとくけど、私の元の世界? から連れ添ってきた?
パートナーだから、この島で殺しはしてないし、するつもりもない。
まあ、元の世界の記憶殆どないんだけどね……」
アラヤ「信用できないね。危険外来生物を駆除するのが私の役目」
マーシェ「そーだそーだ! 人間って脆いからすぐ絶滅するあるよー!」
シネンシス「倒したいなら倒せばー?
私はフロアボスだから、誰かが倒すまで絶対にここを動けないし~
私が見つけた最後の居場所を手放したりしないんだからな!」
◇
第一階層ボス シネンシス・マタンゴ(火属性弱点!)
勝利すると第二階層解放!
◇
シネンシス「ちぇー、あばよー」
アラヤ「あっ待て!」
マーシェ「きーっ、逃げ足のはやいやつあるねー!」
コノハ(……私は本当に人間なのか?
記憶を失っているだけで、本当は……こうして考えている私は寄生菌なのかも……)
◇酒場◇
マスター「おかえりー、第一階層のボス倒したんだって? すごいじゃん」
コノハ「マスター……私は本当はきのこちゃんかもしれない。
幼女の死体とか過去には食べていたかもしれないし、自分のことを様付けしていたかもしれない……」
マスター「誰か説明」
アラヤ「かくかくしかじか」
マスター「別に、人食い茸だろうとただの大量殺人鬼だろうと
いまこの場所に居ちゃいけない存在なんて無いよ。私が保証する」
マーシェ「かーっ! 昔やんちゃしてたくせにあめーこというんじゃねーあふごべっ」
マスター「その、幼女のお肉が好きな茸娘も、そいつと同じで記憶を無くしたあんたも、
この店にはちゃんと居場所を用意しておくから。
安心して冒険して、いつでも帰ってきていいのよ」
アラヤ「……どうだか……いてててて!」
コノハ(わかるのは……マスターはこの島最強であり、逆らってはいけないということだ……!)
マスター「ところで、新しいクエストが追加されてるよ。
報酬目当てで何でもやってみると、いい経験になるんじゃない?」
◇
クエスト シネンシス様リターンズ!
最近村ではシネンシスを名乗る泥棒が出没しているらしい。え、泥棒!?
◇
シネンシス「私の名前はシネンシス様だ! あの世でも覚えていてねーっ!」
村人A「てめー売りもんの魚かっぱらっていくんじゃねー!」げしげし
村人B「最近土間にうなぎの骨捨てるのはお前かぁ!」げしげし
村人C「シネンシス、おまいだったんかぁ!」げしげしばしばし
シネンシス「いたいいたいいたいっ! うおおお、幼女以外に蹴られても嬉しくないー!」
アラヤ「解決してるな。帰ろう」
マーシェ「なんやかんやうまく行ってるある」
コノハ「いや、止めようよ。傍から見たら幼女を集団リンチしてるやばい村人だよ」
ナナミ「まあまあ村人のみなさま、落ち着きなされ!」
村人R「貴方は旅の修験僧殿!」
村人A「知っているのか村人R!」
村人R「ああ! 数十年前に旅の休憩にと村に立ち寄られてからずっと我が家に居候している方だ!
殆どの月日は寝る喰うだけの存在だが、智慧だけは抜きん出ている!」
村人K「つまり、長命種の賢者ってことなんだよぉーッ!」
村人たち「「「「「な、なんだってー!」」」」」
シネンシス「うおぉぉ女神かな!? このさい幼女じゃなくても好きになるかもっ!?」
ナナミ「化け茸は火で炙るととても美味しいのですぞ! ちょうどここにいい火が」
シネンシス「しーぬー! しんでしまうっすー!」
コノハ「止めよう。止めて恩を売って飼いならそう」
マーシェ「さすがに可哀想あるね」
アラヤ「……まったく、しょうがないね」
◇
シネンシス「ぎゃっふーん!」
ナナミ「むむむ、人助けの邪魔をするとは。何か正当な理由でもありますかな?
そうでなければ、理に反しておりますぞ」
コノハ「……ある。なぜなら……」
私の妹かもしれない!
更生できるかもしれない!
→ かわいいから!
コノハ「とってもかわいいので、無罪」
ナナミ「なら私はもっとかわいいので相対的有罪!」
コノハ「何いってんだこの人」
アラヤ(どっちもどっちだよ!)
マーシェ「あ、あのぉー……そこのシネンシスはほんとーに、
どーしよーもないスカベンジャーあるけど、でも、
本人は人間を食わないっていってるあるし……」
ナナミ「これまではそうだとして、これからに誰が責任を持てますかね」
アラヤ「ほんとそれね? 私もそう思うよ」
コノハ「……ちょっと作戦タイム! シネンシス、マーシェ、こっちに」
シネンシス「うぉうぉう……」
マーシェ「いえいえい」
三人(ごにょごにょごにょ……)
コノハ「……よし。そこの人、ちょっと耳打ちを……」
ナナミ「うむ? ……ほほー、なるほどー……ふんふんふん……
あいわかった。その条件なら私も納得できるぞ。では、これからよろしく頼む」
シネンシス「これから、おせわになりまーす!」
◇
ナナミが正式加入した!(四人目のPTメンバーです)
シネンシスが友達になった! (五人目のPTメンバーとして任意で連れていけます)
◇
アラヤ「ん、決まったの? 私のいないところで……まあいいけど……」
ナナミ「ああ。聞けば君はよほどの地位を持っているそうで。
そんな君が面倒を見るというのだから、
これはもう私はそれを監視していればらくできるからな!
そして監視という名目でずっとぐうたらできる!」
アラヤ「おう、うん?」
シネンシス「いやー連帯保証人? っていうやつ?
よろしくなーシネンシス様もがんばるからさー」
アラヤ「……おう……?」
コノハ「ということで、後はよろしく」
アラヤ「……あーもう、しょうがないなあ!」
マーシェ(ちょろっちょろのちょろやんけ!)
◇
クエスト ようじょのスープ
このさいようじょ風味でも妥協します シネンシス様より
◇
コノハ「なんだこれ」
シネンシス「うち気づいてん……
みんなに負けたせいで幼女のお風呂の残り湯にすらありつけてないってこと!
これゆゆしきこんぷらいはんでっせ!」
マーシェ「なんでナニワの商人みたいになってるあるか」
ナナミ(君のエセチャイナみたいな喋り方のほうが気になるな)
アラヤ「我慢すれば? はい、このクエストクリアー」
シネンシス「あ、姉御ぉー! お願いします、うちの娘が危篤なんですぅ!
まあこの娘死んでから何年経ってっかわかんねけどな! がははー!」
コノハ「蘇生薬塗ったら息を吹き返さないかな
そしたらシネンシスがまた食い殺して永久機関が完成するのに」
ナナミ「いや助けようよ!?」
マーシェ「悪魔……」
アラヤ「うわあ」
シネンシス「そんなことして本物の幼女のお肉の味を知ったら私、私……
歯止めが効かなくなって村人を襲ってマスターにアルミホイルの包み焼き茸バター醤油にされちゃう!」
マスター「しないって。……多分」
シネンシス「きゃーっ!
とにかく、幼女風味のスープがこの酒場のメニューにあればいいの!
んで、シェフさんに話を聞いたところ……あるんだって! 幼女風味の薬草が!」
シェフ「海岸沿いの切り立った崖の側面に、あるんですよねー」
マスター「『幼女風味』の薬草が『探さないと見つけられない場所』にあるのね。
とっても物知りねー」
シェフ「……あっ! じゃあ僕は仕込みがあるのでうわああ!」
アラヤ「どうする? 切り立った崖とか一歩間違えたら死ぬよ」
ナナミ「うーむ。私は馬に乗って崖を降りたことはありますが、
そのまま海にざぶんして死んでしまいますな」
コノハ「……選択肢は二つ」
私が取りに行って、後は流れで釣ってもらう
→マーシェ、空飛べるってよ
コノハ「マーシェたのんだ。念の為命綱もつけるから」
マーシェ「まあ空飛べるの私だけあるからねー、どーんとまかせんしゃいっ!」
マーシェ「両手ぐるぐるまきにしたら薬草取れんやろがいっ!!!!」
◇
マーシェ「と゛っ゛て゛き゛た゛あ゛る゛ぅ゛ー゛!」
シネンシス「待ちくたびれたぜわたしのハニー!」
マーシェ「潮風で体中べとべとあるぅ~~……もーにどとこんなのやらんあるぅ~……」
シェフ「おかえりなさい! お風呂の用意してあるので、一番風呂どうぞ!」
マーシェ「おっ、気が利くあるねぇ~ おふろふろ~ん」
マスター「……」
マスター(薬草に幼女風味があるのではなく、お風呂展開からの残り湯スープ作戦……
良いのかなあこれで……全然良くない気がするなあ……)
◇
クエストクリア!
シネンシスに『パッシブスキル:幼女特攻(300%)』が追加されました
マーシェとシネンシスの連携攻撃『茸の逆襲』が追加されました
酒場のメニューに『茸出汁のあったかスープ(毒)』が追加されました
◇
◇次回、第二階層 機械仕掛けの天使たち◇
つづくのか……?
Ato
2020-06-17 09:29:52 +0000 UTC