だけではないということは皆さんご存知かと思われます。
荒夜さんは己の本性(凶暴性)を隠すために偽名を名乗り河童より前の獺にランクダウンしおちゃらけた妖怪ムーブをしているのですが、
三千坊という名前を言い当てられた時は飄々とした態度でいなしますが兵主部という名前を言い当てられるとかなり化けの皮が剥がれます。
つまり荒夜さんは兵主部だったんだよ!
◇ご精読ありがとうございました◇
というだけではそもそもなぜ荒天球キャラの中で唯一荒という字を関しているのが3面ボスなのかという疑問にお答えすることが出来ませんので、
荒天球で本来は隠し通すつもりだったオリガミ親子の関係性に並ぶもう一つの秘密を今回語りたいと思います。
オリガミ親子は頭の中に突然純狐ルートという怪文書が降臨したので出してしまいましたが
本来は月鏡殿でやんわりと匂わせる程度に留めるはずでした。
これはいわゆる神主なら本来語らないような、そういう野暮な設定なので
「自分で考える楽しみが欲しいんや!」という方や
「正体がわからないものこそ妖怪の本分や!荒夜さんは頭の中何考えてるかわからんようなサイコパス感がええんや!」という阿戸荒夜過激派の方は
このへんでブラウザバックしていただけると幸いです。
◇
最初に描いた時から大まかな配色とデザインとふんどしだけは変わっとらんわ。
気分で髪を下ろしたりする。
胸は可変。
語ります。
荒夜さんは自分の本性を忌むべき物としています。
その割には「三千坊でしょ」というのを否定しないどころか、むしろその推測を補強するような言動をします。
これでは誰がどう見ても、元ネタが三千坊以外ありえません。
そのように思わせることで荒夜さんは己の素性を探られないようにしています。
元河童であることも否定をしません。
水鏡霞は菅原道真つながりで面識があるのですが、水鏡霞にとって阿戸荒夜は
「あの御方に付きまとっている河童」程度の認識です。
ちなみに水鏡霞、鏡なので相手の言動を真似てしまう癖があり荒夜さんが普段キャラを作っているということをせっちゃんルートでなんか、感じて。
そして化けの皮が剥がれるシーン。
兵主部は秦氏が渡来した際に大陸から来た兵主神がモチーフとされている。
じゃあ兵主神でハイおしまい、と思うかもしれないが
兵主神と言われると逆におちゃらける余裕を見せる。
傍から見て荒夜の言動は二転三転して本当に何を考えているのか分かりにくく、彼女はそのように振る舞っている。
実のところ、兵主部・兵主神というのは彼女が忌む本性に近いが、限りなく本性を言い当てた名前ではありません。
じゃあ何やねん。会話文しかヒントとして出せないのに会話文が全部ブラフなら、
元ネタを考察しろという方が無理だしそれは元ネタがあるのではなく妄想があるだけだろとなってしまいます。
ヒントはあります入れました入れたつもりでしたでも自分でも正直絶対わかんねえわとなりました。
和歌を詠む。
皮を剥ぐ。
これ荒天球隠し設定テキストとして用意しておいてお披露目する機会がなかったんですがまあ本編での振る舞いはだいたいこんな感じなのは納得していただけるかと思います(すみません)
そういう二面性がある。
阿戸荒夜という名前、阿戸のカワウソという意味であり、
アラヤというのは人に化けたカワウソにお前は誰かと尋ねると「アラヤ」と答えることからですが
荒夜という漢字を当てているのは何故か。
というか、タイトル曲は荒屋敷でED曲が晴れ舞台でとまるで荒夜という名前自体が異変の犯人みたいですよね。
荒天球の異変、雨が降ったり砂漠になったりといろいろありましたが大筋はだいたい太陽が隠されてしまう異変でした。
これは荒天球のベースとなる過去の黒歴史時代の時から変わっていません。
◇散々もったいぶったので答え合わせ◇
兵主神はルーツが大陸由来の武神であることは確かですが、無論日本に入ってきたら色んなものと習合するのが必然です。
荒天球・月鏡殿どちらの作品において共通するテーマ「習合・後世の創作・後付設定」を併せて、
荒ぶ(すさぶ)夜という名前も鑑みて、
英雄的側面を見せることもあれば、粗暴な行為で周囲を恐れさせることもあるのなら、
荒夜さんが忌む本性とは、兵主神の一つとして祀られている須佐之男でしょう。
◇◇
だからといって荒夜さんがそのまま全部須佐之男なわけはなく、その側面をもった分霊に近い存在なのですが
まあ、つまりは荒夜さんはそんなアイデンティティを持って生まれてきたわけです。
傍若無人に振る舞い、周囲の何もかもを恐れさせるそういうものとして。
そんな時、何かとても凄い刺激的(物理)な出会いがあり、その結果己の本性を忌むようになったのです。
荒天球異変の時、彼女は真っ先に異変解決に乗り出しました。
すなわち、太陽が隠されてしまうという異変を解決することで、
自分の元ネタが出来なかった事、自分の元ネタの過ちを乗り越えるために。
まあ織神瀬津理とは絶望的に相性が悪くそれは叶わなかったのですが。
(相手は水流を司る神のため)(こちらは河童で獺で水神なため)(流れに逆らえなかったなどと供述しており…)
また、5面ボスのミヅチくんとその相方の不留々は瀬津理を守るために雷雲を張っていますが、これは明確に荒夜メタです。
ミヅチくん…武御雷もまた武神・兵主神として祀られることもあり、
不留々は荒ぶる神キラーであり国津神キラーでもあります。
不留々のほうは荒夜さんのことは認識していませんがミヅチくんは明確に敵対視しています。
魔理沙EDでミヅチくんと荒夜が顔を合わせることはありません。ニアミス。
つまるところ、荒天球の異変における異常気象、『荒天』の引き金となったのが荒夜さんです。
ちなみに『天』はExボスのセレスタが天という意味なので天要素も回収したし球は瀬津理のことなので、ちゃんと異変の犯人たちの名前が全部入ってます。
これが荒天球のオリガミ親子に並ぶもう一つの秘密として設定されていた、荒夜さんの正体についての全てです。
◇
そして月鏡殿で彼女がなぜ隠し自機なのか。
結局の所、彼女は忌むべき本性から逃れることは出来ません。
二面性。結局の所、荒夜さんが凶暴性を忌んで善行に励もうとしても、
それは須佐之男の英雄的側面の表出であり、決してそれらから逃れることは出来ないのです。
迦具羅は三貴子をかなり敵対視しています。とくに須佐之男はなんか唐突にやってきて居候して横暴を働いたので大嫌いです。
ククリもカトリも須佐之男と同じような二面性をもつ神なので、荒夜さんは彼女たちを嫌います。
それは自己嫌悪から来るものでもあります。
力が強い故に世界を壊す、故に非力であらねばならないと荒夜さんは己の力を削ぎ落とし続けてきました。
本当はそんな我慢なんて誰もしたくない、本当は世界のほうが自分に合わせればいい。
夢の中でだけ、彼女は本心を吐露します。
そして、そんな自分でも変われるはずだと夢を語ります。
けれどそのような自分勝手で身勝手な考えこそ荒夜さんは忌むべき本性と定義してきました。
だから、自分が幸せに暮らせる世界が一番嫌いなんです。
それは間違っているのだと、その夢に手を伸ばしたのは間違いだったのだと
たった一人の人間に、教えられたから。
◇ご精読ありがとうございました◇