異石光神セキレイオー0号版
Added 2022-04-21 07:14:26 +0000 UTCこちら完成前に「異世界モノってこういう感じか?」と試作した方。
基本は同じですが、いわゆるテンプレに寄りすぎたのとコレの続きを作りづらくなったので完成版(1話だけだけど)にリテイクがかかったわけです。
・・・。
それは、平和な平和な並木道に始まった。
下に川が流れる遊歩道で、
正「おーっす修斗!」
詩織「おはよー、修斗君。」
修斗「おー、おはよー。」
友人に声をかけられつつ通学路を歩く少年がそこにはいた。
彼こそ、この物語の主人公、なのだが。
正「しっかし、今日もしけたツラしてるなー修斗は。真面目に宿題でもやってたのか?」
修斗「ほっとけ。ただしだって同じようなツラしてるじゃねーか。」
正「ハン!お前みたいな奴と一緒にするなよー?俺は今猛烈に、華の高校生活に夢を抱いている真っ最中なんだからな!」
キラキラと目を輝かせる友人を見たかれ、修斗はさっきと変わらぬテンションで、
修斗「……いつも通りだ。」
非情な現実を言い切った。
弱冠気持ち悪かったという。
正「うっせーなぁ!?お前はいいよな、幼なじみの彼女がいてよぉ!?」
修斗「ばーか、彼女じゃないっつーの。」
詩織「……。」
正「じゃあ嫁か?」
修斗「そのまま川に流してやろうか?」
正「すまん俺が悪かった。」
幼なじみや友人と、これから始まる高校ライフ。
そりゃあ、楽しみじゃないわけがない修斗だったが、
『あわわわわ、よけて、よけてくださあああああああああああい!!!?』
修斗「・・・ん?」
何か、変な声が聞こえた。
聞こえたと思ったら、
修斗「!?!」
正「わ、なんだ!?」
詩織「きゃああ?!」
突如地面が真っ二つに割れて、その中に彼女……詩織が入りかける。
それを見た修斗は慌てて、
修斗「あぶねぇっ!!」
自分の体を穴と詩織の間に割り込ませ、
詩織「修斗……くん!?」
正「お……おい!!?」
自身は、その亀裂の中に入って行った。
これが、物語が始まるきっかけだった。
異石光神セキレイオー
第1話「異世界ヒーロー登場!?」
・・・そんな非常識な出来事があってから。
修斗「―――あ、あれ??」
穴の底に落ちたと思ったら、気が付けばそこは真っ暗な世界。
真っ暗で前も右も斜めも理解できないようなそんな世界で、
『ごおおおおおめえええええんなさああああああい!!!??』
修斗「おわ!?」
突如光が溢れた。
修斗の目の前に光が溢れたと思ったら、
修斗「……?!」
そこには、白い羽が舞い上がって頭の上にはワッカのある、
修斗「て、天使……?!」
いわゆる「天使」みたいな人が下りてきた。
髪の毛も長くて衣装も神聖な白っぽい感じの、女の人?
修斗「ま、まさか……。」
まさかここは天国か、と思った修斗だったが、
ミーナ「ごめんなさあああああああああああああい!ごめんなさいごめんなさい!!」
空から降ってきて、そのままジャンピング土下座された。
修斗「え、え!?」
天使に土下座された。
ナニコレドッキリ?
修斗「え、えーっと。」
ミーナ「ごめんなさいごめんなさい!私のせいでえええええ!!?」
修斗「あの。」
ミーナ「ああああ私が管理ボタンを押し間違えなければあああ!!」
修斗「えーっと。」
ミーナ「私は神様みならいとしてなんと罪深いことおおおお!!」
・・・これでは話ができない。
そう思った修斗は、
修斗「おりゃ!」
ミーナ「はう!?」
土下座してる天使っぽい女性の顔を、軽く両手で挟み込んだ。
いわゆる、あっぷっぷ顔にした。
修斗「謝罪よりまず、ここはどこなの?ついでに君は誰。」
謝罪も大事だけどまずは効きたいことがいろいろありすぎる。
こういう時、まずは冷静でいた方が勝つのだ。
ミーナ「あ、は、ははは、はい!?」
目の前の天使様はたたずまいを直して、凄くビクビクしたような顔で、
ミーナ「私はミーナ……神様みならいをしています。」
修斗「神様だったのか。」
ミーナ「見習いですけど……。」
それにしては見てくれが天使っぽいのはただの偶然なのかな。
まぁ、今それを気にしている場合ではない。
修斗「それで、ここは?」
ミーナ「ここは天界……神の世界です。」
修斗「神の世界か……。」
この瞬間を、想像したこともなかった凄い世界に来てしまったのか、と修斗はあとあと思い返すという。
そして一番気になるのは、
修斗「で、どうして俺がここに?」
ミーナ「……。」
修斗「なぜ黙る。」
一番大事なところです。
そこをだまられては困っちゃいます。
ミーナ「私が……間違えて……。」
修斗「ふむふむ。」
ミーナ「地割れボタンを押して……しまいまして……。」
彼女が手にしているのは、大きな「デンジャーボタン」。
修斗「……。」
ミーナ「それに……みなさんを……巻き込んでしまって……。」
修斗「やっぱお前のせいだったんだなー!?」
ミーナ「わーゴメンナサイ御免なさい!?」
・・・さすがの修斗もここで怒った。
むしろここまできたら怒らざるを得ない。
修斗「ちょっとドーしてくれんのよ!?俺現実世界ではどーなっちゃったの!?」
ミーナ「そ、その辺は……因果律の操作で……死亡扱いになったのではないか、と……。」
修斗「おい神様あああああ!上司でてこおおおおい!!?」
新人のやらかしは上司が責任を負うのが慣例だ。
神様の不手際で勝手に殺される権利というものは人間にはないはずだ。
ミーナ「わーごめんなさいごめんなさい!?」
修斗「ごめんで済むかああああ?!俺の人生ここで終わるのか!?」
・
・
・
と、その時。
そんな修斗の声が届いたか、
『では、少年よ……。』
修斗「ん?」
天界に、どこかで聞いたような声がした。
ミーナ「た、太陽神……さま!?」
ミーナがビビってるってことは、凄く偉い神様なのかな。
『生き返らせてあげましょう。』
修斗「え、ホント!?」
知ってる人にはおなじみの神様が、修斗に救いの手を差し伸べてくれた。
『しかし、頼みがあります。』
修斗「頼み?」
『あなたの住む世界とはまた別の世界に、危機が迫っています。』
修斗「危機?」
『その危機を、救ってはいただけないでしょうか。』
修斗「な、なんで俺が?!」
異世界の話なら異世界の人に任せりゃいいんじゃないの?
と言いたげな修斗だったが、
『その脅威は、その世界ではない別の世界からの魔の手……。それに対抗できるのは、同じ別の世界からの力のみなのです……。』
修斗「いや、それでも……。」
言いたいことはわかるけど、と思っていたが、神様は追撃で、
『もしその世界を救いきったら、時間をも巻き戻して先ほどの時間軸で生き返らせてあげます。』
修斗「よし乗った!」
要は「地割れなんてなかった」あの瞬間で生き返らせてくれるというわけだ。
だったらやるしかない。
修斗「とはいえ、俺ってただの高校生だよ?丸腰で世界を救えっての?」
そう言われると思ったよと言わんばかりに、太陽神は巨大なシルエットを差し出す。
それを修斗に授けようとした、その時。
『それには及びません……。私の力の一端を、貴方にさし上げ……。』
ミーナ「へっくしょい!?」
……太陽神から受け継がれるはずの巨大なシルエットが、くしゃみのせいで散らばった。
修斗「・・・。」
ミーナ「……。」
修斗「おいイイイイイ!?!」
ミーナ「わーごめんなさいごめんなさい!?」
散らばって、修斗の手に宿ったのは手のひらサイズの四角い石が一つだけだった。
こんなのでどうやって世界を救えばええねん。
修斗はもうこのまま成仏してしまおうかとも思ったが、
『―――あなたも行きなさい。ミーナ。』
ミーナ「へ!?」
神様の鶴の一声が、見習いにも突き刺さった。
『こうなったのもそもそもはあなたの責任です。その責任は、取ってもらいましょう。』
修斗「そーだそーだー。」
ミーナ「そ、そんな?!」
修斗はミーナによって死んだも同然。
なら、それなりに責任は取ってもらわないとね。
なんて思って神様に便乗している修斗の左腕に、
修斗「ん?」
神様が素敵な贈り物をくれた。
それは、
『本来与える力が霧散してしまったため、特例の救済措置です。これがあれば、ある程度の力を引き出すことが出来るでしょう。』
修斗「で、これ何?!」
不思議な形のブレスレットだった。
使い方を聞く前に、修斗とミーナの足元に光が灯る。
修斗「あ、ちょっと!?」
時間切れというべきか、質問タイムはこれにて終了。
ミーナ「あ、待って、太陽神さま、待ってえええええ!!?」
・
・
・
・
・
・
それからどれだけの時間が経ったか。
修斗「―――ん!?」
目が覚めたその光景は、恐ろしく青い空と、まぶしいくらいのお天道様だった。
間違いなく、日本ではなさそうな。
修斗「ここが……異世界カー……。」
左腕には神様のプレゼントもあるし、さっきのは夢じゃあないようだ。
修斗「―――はあああああああああああー……。」
もう、日本とはおさらば。
これで正とバカ騒ぎもできないし、詩織にももう会えないのか……。
修斗「で、残ったのは。」
ミーナ「きゅうー……。」
伸びている、天使見習いだけだった。
そしてここは森の中。
ここが一体どこなのかも一切わからない。
修斗「……。」
そして一緒に連れてこられたのがドジっ子神様みならいではなぁ……。
なんて言ってると、
修斗「うおー!?」
突然茂みが音を立てたと思ったら、
修斗「ギャー!?」
狼が二匹くらい現れた。
なるほど、これが異世界か。
修斗「とにかく今は逃げるっきゃない!?」
状況が呑み込めない今では、反撃しない方が得策かもしれない。
と思ったら、
修斗「うおーあのバカ天使―!!?」
ミーナは、まだ気絶したままだった。
このままでは、食われる……?
修斗「あー、もう!」
そう思った修斗は駆け出すと、
修斗「このおおおお!!」
一発、殴っちゃった。
それに吹っ飛ばされた狼の一匹は、木に叩き付けられた。
修斗「あ、あれ?」
ただ殴っただけで狼が吹っ飛ばされた。
これってどういうこと……と悩んでいると、ミーナの傍らにあった、「あの時」残った赤い石が輝いていた。
修斗「なんだ、石が光って……。」
その石に注意が行った瞬間、もう一匹の狼が修斗に迫る。
反応が遅れて、これではもう逃げられない。
修斗「しまった?!」
ラン「おりゃあああ!」
やられる、と思った刹那。
茂みからまた別の影が迫って、その狼を殴ってブッ飛ばした。
その影は、緑色の見たことない服を着ていた。
修斗「ひ、ひえー……。」
ラン「怪我はないかしら?」
その人が話しかけてくる。
神様のおかげか、異世界だけど言語は共通化されている。
これで言葉が違ったままだったら大変だものね。
修斗「あ、はい。」
ラン「あなたたち、こんなところで何してるのよ。ここは今、危険度Bランクの立ち入り禁止区域よ?」
修斗「そ、それが……。」
・・・かくかくしかじか。
異世界から来ました、とか天使見習い、とかそう言うたぐいは伏せて、
『変な怪物に追いかけられて色々有ってあの森に吹っ飛ばされた』ってことにしておいた。
ラン「かいぶつぅー?」
修斗「……。」
異世界だから適当に怪物って言ったけど、怪物がいない世界だったらどうしようと今更後悔。
が、彼女の反応を見るに、
ラン「あー、そりゃ災難だったわね。でも、こんな田舎にも怪物が出るのかしら。」
修斗「あー、結構がむしゃらに走ってきたから……。」
とりあえずごまかせた。
あとは、
修斗「俺、赤石修斗。助けてくれてありがとう。」
ラン「あたし、ラン=ニング。向こうの町で冒険者やってるの。」
修斗「冒険者……。」
冒険者ってあれか。
元の世界で言う「社会人」と同じようなスタンスなのかな。
ラン「シュートは、何か職業についてるの?」
修斗「いや、そう言うわけでもないんだけど……。」
ラン「っと、そんなこと言ってる場合じゃないわ。もう一匹オオカミがいるはず……。」
修斗「あ、それなら。」
さっきランがやっつける前に、一匹修斗がやっつけちゃった。
ということは、
ラン「えー、シュートがやっつけたの!?」
修斗「そうなるのかな。」
自覚はないんだけど。
ラン「そっかー、討伐対象は二匹だったからなぁ……。」
修斗「ごめん、依頼の邪魔しちゃったかな。」
ラン「ううん、むしろ逆よ。倒す手間が省けたんだもん。」
修斗「あ、そっか。」
ということは、
ラン「ここに長居すると狼がまた増えちゃうわ。一旦町に行きましょう。」
修斗「だな。土地勘無いから案内してくれると助かる。」
ラン「オッケー。」
と、そこまで言って。
修斗「さっさと起きろこの寝坊助。」
ミーナ「あだ!?」
ずっと寝てる天使見習いを叩き起こした。
ミーナ「あ、おはようございます?!」
修斗「じゃねぇっての!?」
この天使見習いは使えない。
修斗はこの時、そう察したらしい。
・・・それから、修斗たちは森からほど近い町・ストンズの町に来た。
修斗「へー、これが異世界って奴か。」
ミーナ「なんだか感想が薄いですね。」
修斗「そもそも現実感がないんだよ、どっかの誰かさんのおかげでな。」
ミーナ「あーすみませんすみません!?」
どっかの誰かのせいでここに来たんだもんね。
というこの街並みは、なんというか。
修斗「なんだか下町の商店街って感じだな。」
どっかで見たような感じの建築物が多い。
それでも中には外国のような建物もあるし、文字通り荒唐無稽といった風情だ。
下町にはサーカスのテントみたいなものとかもないだろうしね。
ラン「どう?結構にぎわってるでしょ。」
修斗「いい町そうだね。」
ラン「じゃあ、あたしはギルド行って来るけど。」
修斗「オー、やっぱりあるのか。」
ギルドというのは、いわゆる仕事を仲介してくれる便利な役所みたいなもの。
ハローワークと言えばもっとわかりやすいか。
現実世界のハローワークとの大きな違いとしては、なんというかやかましい。
修斗「じゃあ俺たちは外で待ってるよ。」
ラン「はーい。」
狼を討伐した証として、ランは牙を以ってギルドの中に入って行った。
ミーナ「色々、お詳しいですね。」
修斗「神様が教えてくれたのかな。」
元来こう言った用語や概念を知っていたわけじゃない。
でも、何故か理解できた。
修斗「ん?」
と考えていると、左手のブレスが光っていた。
ボタンを押すと、
修斗「わ。」
色んな情報がその場で電子パネルのように表示された。
地図、現在地なの様々。
修斗「ほぉ、こりゃ便利だ。」
ミーナ「こ、これは……。」
修斗「・・・ん?」
その地図に、赤い〇の表示が出た。
しかも、なんだかこっちに近づいてる。
修斗「なんだ……?」
ミーナ「え?」
それが気になった修斗は、その表示の先へ向かうことにした。
ラン「お待たせーってあれ?」
どこかへ移動しようとした修斗とミーナを見たランは、あとを追いかけようとした。
ガンマ「おーい、誰かー。パーティー募集してマース。」
ラン「ちょ、ちょっとシュートー!」
ガンマ「・・・なんだ?」
その道すがら、誰かがパーティー募集してたりしてたけど、今はそれどころではない。
それから数分後。
再び、町を離れたあの森の中。
さっきまで緑あふれる割と静かな場所だったのに、
修斗「な、なんだよこりゃ……?!」
そこは今、火に包まれていた。
この数十分の間に何があったのかと思ったら、
ミーナ「アレです!?」
修斗「アレ?!」
ミーナが指差したその先には、
修斗「ら、ライター!?」
ライターが、足を生やして歩いていた。
しかも、周囲に火の粉をまき散らしながら。
修斗「お、おい……これも異世界効果なのか?!」
ミーナ「い、いえ……。私が教えられたこの世界に、こんなものは存在しません!」
と、いうことは。
修斗「神様が言っていた、脅威……?!」
神様の話は、本当なのかもしれない。
ミーナ「に、逃げましょう!火の渦がこっちにも!」
修斗「バカ!ここであれを食い止めないと町まで火事になっちまうぞ!?」
ミーナ「ですが!」
修斗「アンタ天使だろ、何か力を貸してくれって!?」
ミーナ「そ、そんな……!」
見習いとは言え天使なんだからそれなりの力も持ってると思ったが……。
ミーナ「わー!?」
火の粉にビビって逃げた。
こりゃあ、本格的に使い物にならない。
ここは自分の力で何とかするしかなさそうだが、あんな怪物を倒せる自信は、ハッキリ言ってない。
ないけど、神様が何か力を貸してくれたはずだ。
修斗「オラぁ―このライター野郎!」
歩くライター目がけて、石を投げつけた。
ライターはそれを見て、
修斗「あ、ヤバ。」
修斗に目を付けた。
ラン「な、なんなのこれ?!」
ガンマ「なんだよ、あの怪物……?!」
修斗を追いかけてきたランと、そのランを追いかけて来た青年もその現場に駆け付ける。
その視線の先に映ったものは、
ラン「危ない!?」
ガンマ「おわ?!」
修斗が、ライターに焼かれた瞬間。
つまり、焼かれたのが修斗だってことは見えてない、そんなタイミングだった。
修斗「―――負けるかあああああああ!!」
しかし、その瞬間。
修斗の左腕が光り、
修斗「おおおおおお!?」
炎が、弾かれた。
ラン「!?」
ガンマ「!!」
そこにいたのは、修斗ではなく……。
修斗「ん?ん??ん??!」
いや、修斗は修斗なのだが、姿が全然違う。
全身を、真紅の強化服に包んだ新たな姿だった。
修斗「うおー、俺カッケー!!」
これが、神様がくれた戦うための力。
そう確信した修斗は、
修斗「おりゃー!」
まずライターに接近。
その不気味に生えてる足に、自身の足を引っ掛けて転ばせた。
修斗「おーし!」
そのまま背中に飛び乗ると、ポカスカ拳を振り下ろす。
効いてるんだか効いてないんだかわからないけど、ライターの怪物は割と痛がっている。
と思っていたら、突如火炎攻撃が炸裂し、
修斗「おわ!?」
修斗を包む真っ赤な強化服が燃える。
ラン「あー!?」
ガンマ「お、おい!?」
と、そこまで見ていた観客の二人が鉢合わせ。
ラン「あー!アンタパーティーを追い出されたガンマ・ガンマ!」
ガンマ「お、お前こそ!乱暴すぎて誰もパーティー組んでくれないラン=ニングじゃねーか!」
突然こっちでもケンカが始まるが、
修斗「効いて無ーい!」
修斗は、敵の火炎を跳ね返した。
この強化服、凄いって思っていると、
修斗「―――!」
脳裡に、武器のイメージが浮かぶ。
それと同時に、ミーナが持って逃げた石に対するイメージも浮かんだ。
修斗「セキレイショット!」
ガンマ「銃だ!」
そしてブレスを操作・左手には光線銃、
修斗「セキレイソード!」
ラン「剣だわ!」
右手に剣を出現させる。
そしてまず銃撃、ライターの体をずらして、
修斗「おりゃあああ!」
直後急接近。
右手のソードで思いっきり切り裂いた。
それにビビったか、ライター怪物は足を使ってどこかへ逃げていく。
修斗「逃げるか?!」
ミーナ「修斗さんっておわ?!」
石が光っていて逃げ戻ってきたミーナが、今の修斗の姿を見てびっくりするが、今はそれより。
修斗「お、その石!」
ミーナ「え!?」
修斗「この火災を消さないと、町にまで火が来ちまうぞ!」
そうしないために、今できることは脳裏に浮かんでいる。
ミーナ「その石をどうするつもりですか?!」
修斗「こうするつもりです!」
石に自身のイメージを注ぎ込むと、
修斗「生まれろおおおお!!」
石が、でっかい消防車に変化した!
ミーナ「こ、これは?!」
ラン「え、え!?」
ガンマ「なんだ、あのでっかい奴!?」
見ている3人全員がびっくりする状況の中、未だ燃え続けている森林火災に対し、その消防車が、
修斗「行くぜ、レイファイヤ!」
修斗の乗りこんだレイファイヤが発進。
まず道なりに降りて、そこから消防車の放水を開始する。
それは、火災を聞きつけて対処に向かおうとしていた冒険者たちの目にも留まって。
「お、オイ見ろ!」
「なんだあれ!?水が出てるぞ!?」
「馬車……じゃない!」
初めて見る「消防車っぽい物体」に一同驚きを隠せなかった。
そんな周りのリアクションなんて露知らず。
修斗は火災鎮火に全力投球していた。
修斗「おりゃー、消えろ消えろー!」
ミーナ「修斗さん……。」
・・・そして、それを見ていたのは町の人たちだけではなく。
『ほぉ……なかなか面白いおもちゃが発表されたみたいだね……。』
真っ暗な空間で、誰かがそんなことを呟いて。
『あの役立たずには、もう一度だけチャンスを上げようじゃないか……。』
真っ暗な世界の誰かさんは、手にしたライターを粉々に砕いて、そう言った。
・・・それからそれから。
ところ戻ってストンズの町。
ラン「―――シュート!」
修斗「あ、ごめんラン、待った?」
レイファイヤで消火作業を終えた修斗は、ランがあちこちきょろきょろしてたのを見つけた。
ラン「待ったじゃないでしょ!山火事があったんだよ!?」
修斗「ああ、知ってる知ってる。」
ラン「え、なんで!?」
修斗「……町でも騒いでたから。」
嘘でごまかすのは、あんまり得意じゃないようだ。
ちなみにレイファイヤは、鎮火した森林の煤の中に置いて来た。
上手い収納方法も考えないとなぁ、と思った矢先。
ガンマ「お前が今日この町に来たっていう田舎もんか?」
修斗「え、誰?」
ガンマ「俺はガンマ・ガンマ。よろしくな。」
ラン「ごめんねー、なんでか山であってから付いてきちゃって。」
修斗「あ、うん。」
田舎もんって。
いや、確かに田舎もんなんだろうけどさ。
とりあえず、異世界で独りぼっちっていうことにはならなそうだとも思ったが、
ミーナ「修斗さーん!」
修斗「・・・あ。」
ミーナも山から帰ってきた。
ミーナ「さすがですね修斗さん!あの山火事をあっという間に消してぶは!?」
ここで言うことじゃあないよね。
こういうところが見習いたるゆえんなのかなと思うのだが、とりあえず修斗は無言で神様の口を封じてた。
ラン「え、え、どしたの?」
修斗「あーいや、なんでもない。」
ミーナ「むぐー!?」
ガンマ「ははは、なんか面白い奴だなーお前。」
ラン「アンタに言われちゃおしまいねー。」
ガンマ「んだとぉ!?」
こっちはこっちでケンカし始めるし、神様みならいは役に立たないし。
修斗「―――俺、この世界で生き残れるのかなぁ……。」
修斗の第二の人生は、まだまだ始まったばかりで前途多難。
あのまま成仏してた方がよかったかもしれない、とまで思い始めていた。
つづく。
次回予告
大変だ、ライター野郎が腕を生やして帰ってきた。
しかも今度は町中で暴れやがって、これじゃあ俺が目立ちまくりじゃないか!
ゲゲ、更にライターが巨大になって逆襲してくる!
このままじゃまずいぞ……ミーナは役に立たないし、誰か、手を貸してくれぇェぇ!?
次回異石光神セキレイオー
「仲間と共に初合体!」
光れ輝け、心の宝石!
Comments
名前は悩んだ結果変えました
エノマー
2022-04-23 11:17:54 +0000 UTC神様にぶち殺される主人公・・・確かに死んで異世界転生はテンプレですな。 没になったとはいえ、主人公は名前を変更されていたんですね。黄色と緑の子も早速登場しましたが、今回は顔見せのようで
青木林
2022-04-23 11:08:33 +0000 UTC