オレの相棒のマスコットが連れ去られて、数日ほど経過した。まだオレは変身能力は健在ではあるが、いつ変身出来なくなるのかは分からない。 「クソ、どうすりゃいいんだ?」 マスコットを失った魔法少女の末路は決まっている。いや、オレは男だからそういうエッチな最後を迎えることはないのか?と考える。 幸い。オレは変身して女の子に変わっている分、エヴォイビルにサニーだって正体を見破られる心配はないが、マスコットの身体を調べてエネルギーを繋ぐパスを辿って調べる可能性もありえる。 さっさとオレが倒しに行ければ良いんだけど。 そんなことを考えながら街の中を歩いているとイヌのようなエヴォイビルの美少女っぽい見た目の怪人を見つけた。 しかし、彼女は何か悪さをしているようには見えない。むしろ真剣に鼻を地面に近付けて、なにかを探しているのか。ずっと地面に顔を向けている。 「おい。何してるんだ?」 「あん?なんだ人間、私が見えるのか!」 不可視能力使ってまで探し物か。 それなら話しかけずに監視しておけば良かったか?と溜め息を吐く。だが、もう話しかけたから相手も完全にオレを認識してしまっている。 「フンフン。お前、魔法少女か!?」 「いや、よく見ろよ。男だぞ」 「なら、違うか。おのれえぇ……マスコット無き魔法少女サニーを捕まえて、改造を施すという作戦を遂行したいのに、アイツは何処にいるんだ!」 お前の隣だよ、アホ犬。 「人間、お前も手伝え!」 「いやだよ、お前敵じゃん」 「私のお腹を撫でる権利をやろう!」 オレのマスコットはネコだから、そういや頭を撫でる以外は許してくれなかったな。たまに尻尾の付け根を叩くと悦んではいたけど。 いや、そもそもオレにメリットがない。 「なあ、サニーのマスコット捕まえたってマジなの?」 「知っているのか!うむうむ、私も詳しく知っている訳じゃないが、かなりハードな改造を受けているそうだ。来るべきサニーとの決戦に向け、幹部様も酷いことをするものだ」 あいつ、そんなに酷いことを受けているのか。 絶対に助け出してやらないとな。そうオレは思いながらイヌのような怪人を追いかけ、エヴォイビルの基地を探すために尾行していく。 「なんだ、手伝うのか?」 「……イヌだもんなあ」 そりゃあ尾行なんてすぐにバレるかと納得し、オレは人混みを避けるように路地に入り、ブレスレットに触れて変身バンクを省略して魔法少女サニーに変身する。 「エヴォイビル、その素っ首蹴り落としてやる!」 「ぎゃんっ!?魔法少女のくせに不意打ちとはひきょーだぞ!私じゃなかったら、どうするつもりだったんだ!!ブッ殺してやる!」 「やれるもんならやってみな!」 そう言ってオレはさっきまで話していたイヌのような怪人に蹴りを放ち、マスコットの居場所を吐かせるために、必殺技は使わずに戦う。